穏やかで暖かいお正月ですね。今年も一年、今日のような良い日が多い事を願っております。元旦の今日、気分転換に一人で1時間ほど散歩しながら考えを巡らせました。
憂うことが多い昨今です。ロシアなどの世界情勢も、終わりの見えないコロナも。日本は少子化、労働動力不足、利上げしたくてもできない借金体質などでがんじがらめ、将来に対する不安は若年層ほど大きいのもうなづけます。
我々が携わる住宅に目を向けると、空家が年々増加しています。「これからは空家活用したリフォームだね」と言われて久しいのですが、新築の需要はそれなりにあります。なぜでしょう?それは活用できる空家が思いのほか少ないからだと思います。家そのものの間取りや大きさなど基本的な面で希望に合うものが少なく、そこから直すと多大なコストがかかること。これは家族構成が少なくなっていて既存の住宅が大きすぎることが多いという面があります。次に構造や断熱性など基本性能の低さ。これは我々建築業界にも責任の一端がありますが、その時々の世の中のニーズに合わせる必要もありましたから致し方ない部分もあります。・・・ということで、希望に近い間取りの空家を見つけられたとしても、構造面から手を入れ、今どきの断熱性を持たせてリフォームすると新築以上にかかるケースが多々あるのです。もちろん構造や断熱面で安心して住むことができる空家ならリフォームがおススメです。
将来に不安を抱える現代日本に必要な住まいは、必要なものだけを十分に備え、基本性能が高い住宅。初期の建築コストは工夫してそれなりに抑え、住んでからも維持費の負担が少ない住まい。間取り的には1~2人住まいなら1~2LDK、3~4人住まいでも2~3LDKあたりで部屋数は抑える半面、収納や水回り、趣味室やワークスペースなど必要なものは十分に確保します。構造と断熱性など後で変えられないものは十分な性能を持たせます。そんな家が今の新築のメインストリームになっていると思います。
一方で空家の活用という面では、老朽化激しいものは解体するべきです。手を入れれば使えるものは住まいのほか、セカンドハウスやコミュニティースペース、ワークスペースなどへの転用が良い気がします。生活の拠点ですと基本性能をあげたくなりますが、非日常のものなら断熱性など多少性能が悪くても妥協できると思いますので。地方の空家をセカンドハウスとして保有することは、都市生活者にとって災害時の避難場所にもなりますし何かと有用な気がします。
・・・・・・とそんなことを考えた次第です。今年もお客様が快適かつ安心して住み続けられる住まい造りをし、お役に立ってまいりたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。
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