手押し井戸

長年、夢抱いていた(?)手押しポンプの井戸を自宅に設置しました。「災害時の生活用水確保」というのが最大目的。近年頻発している震災時に、身の安全の次に非常食や飲料水の確保が大事なのはよく知られていますが、手を洗ったりトイレを流す生活用水が全くなくて不便不衛生、ということはあまり知られていないと感じます。熊本地震の時は、全国から飲料用水が沢山集まり飲み水には困らなかったが、手を洗うなどの生活用水が無く、飲料用水を使うわけにもいかなかったとのこと(結局大量に余ったようなので使ってもよかったのですが、使うことで飲料用が足りなくなるという可能性もありましたので)。生活用水用に雨水タンクや浴槽に水をはっておくのも有効ですが、手押し井戸があれば心強いです。有事には地域の方にも活用いただきたいし、建築という仕事がらもあって何とか造ってみたいと思っていたのでした。庭先での工事は、機材の搬入経路が確保できず断られることも多かったのですが、地元で井戸専門におこなっている業者さんが引き受けて下さった次第。手押しポンプは物理的に10m以内の水しか組み上げられないので、浅い所の地下水を組むものと思っていましたが、深い所でも地下の水圧で水が表層付近まで押しあがるということを初めて知りました。今回は50m掘ったので、なかなかにきれいな水がでました。水温は1年を通して15℃と安定してるので、夏は冷たく(水道水25℃程度)、冬は暖かく(水道水8℃程度)、ありがたいものです。水質検査をしたところ、一般細菌が多いのは仕方のない所。細菌の種類までは判りませんが、一般的には沸かせば飲める、というレベルと思います。昭和中期位までは、このまま飲んでいたでしょうから、試しにコップ半分程飲んでみましたがお腹は壊しませんでした(苦笑)。旨かったです。因みに水は大量に勢いよく出るので、ストレス解消にももってこい!

思いのほか費用が掛かってしまったのが痛かったです。ちょっと個人でやるのはハードルが高いと思いましたが、町内会やマンション管理組合で設置するなら難しくないでしょう。防災倉庫などと合わせ、各地域に手押し井戸を設置できれば、災害時には有効だと思います。地元の公園や小学校の校庭など施工しやすい場所はたくさんありますしね。関係者の皆様、ご検討頂ければ幸いです。

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