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2013年04月14日

逆境に勝つ

教育者ではありませんが、この年になれば、確固たる
教育論の一つや二つ、もっているものです。

いじめや体罰については世論と少し違った考えを持っ
ています(それらについては又いずれ書きたいと・・)。

最近、石川啄木の歌集を久々に読み返してみました。
少年時代は強い思い入れがありましたが、社会人に
なってからは、啄木の生活力の弱さが目につくように
なり、遠ざかっていました。

 はたらけど はたらけど 
         なほわが生活(くらし)楽にならざり
                     ぢっと手を見る

 かにかくに 渋民村は恋しかり 
             おもいでの山 おもいでの川


これらを今読み返すと、誰もが持っている弱さに対し
て温かく共感する心持になりました。やはり良い歌
です。逆境に立たされた時、啄木の歌で身の上を
嘆きつつも、皆同じ苦労をしているのだと勇気づけ
られます。

どんなに良い世でも、完全な平等・公平などありま
せんし、悪がない世もありません。そういう世の中
で、たくましく生き抜く力を養うことが教育だと思い
ます。

啄木は、まだ生活力の乏しい弱冠20才で一家の
生活を支えるはめになり、おまけに病弱で、ついに
は28歳で生涯をとじます。今の時代なら、それ程
の苦労もなかったでしょうし、早死にせずにすんだ
ことでしょう。

これからの厳しい時代を生きる人には、強く生き抜
くための準備が必要です。必要な教育とは、その
辺りではないでしょうか。

投稿者 tamagawa : 2013年04月14日 14:37