2013年01月19日
立派な庁舎
先日伺ったあるお客様との会話から・・・。
市原の市役所はそれは立派な建築物です。
1972年建築で、当時、市庁舎としては東洋
有数の規模ともてはやされ、NHKも取材に来
たとか。私も、小学高学年頃、近くを車で通っ
たことがあり、「千葉県庁より立派だ」と子供
ながらに驚いた記憶があります。
それが今、耐震不足で建替えを検討中です。
ロビーの大きい吹抜けや地階が駐車場で壁
が少ないなど不安定な造りで、補強するにも
手がない、ということでしょうか。おまけにコン
クリートの劣化(新築時の3割減)も進んでい
るとのこと。
長くもたせるべき建築物は、特に、ぎりぎりの
設計を設計をしてはいけませんね。想定外の
ことは必ず起きるもので、将来に備え少しで
も余力を持たせた設計をするべきでしょう。
因みに隣接して市原市民会館がありますが、
1700席と県内でも有数の規模をほこりなが
ら、客席レイアウトが左右非対称、音響も良
くなく(何度か手直し工事をしているそうです)
とても自慢できる代物ではありません。
(この話は以前にも、書きました)。
いずれも某最高学府の先生の設計だそうで
すが、見栄え重視のダメ設計と言わざるを得
ません。因みに、敷地は広大で無理な設計
をする必要性は皆無です。
残念なことです。遠くから見るとまだきれいで
立派なこの庁舎、とんだことになってしまいま
した。
話は変わりますが、大多喜町の庁舎(旧棟)
は1959年建築、設計は有名な今井兼次氏。
50年以上大切に使い続け、その歴史的価値
から長期保存を決めたとのこと。大多喜町は
発展から少々取り残された感がありますが、
やはり歴史があり、文化的な匂いがする良い
町だと思いました。
投稿者 tamagawa : 2013年01月19日 17:18