2010年12月14日
地下室
本日ブログは、友人Fへの私信レスも兼ねて(笑)。
防音室を考えるとき、地下室が有効な手段では?とのことでしたので、
ちょこっと考察を。
地下室は防音上、最も有効なのは間違いない。何せ周りを土で囲まれ
ており、天然の防音処置済みということになる。あとは天井と出入り口
の防音を考えれば良い。天井防音は上階床防音ともとれるので、措置
は難しくないし、天井が上階の基礎を兼ねる場合、天井もRCとなり特
別な防音措置は不要なこともある。出入り口も、階段の上下にドアをつ
ければ何てことは無い。やはり地下室は防音にはうってつけだ。
問題は防水と断熱。地下室は通常RC造りとなるが、外側に完全な防
水措置を施さなくてはならない。RCだと水も入らない印象があるが実
際は打ち継ぎ部分を中心に漏水可能箇所は結構ある。水中構築物の
ノウハウを持つゼネコンがやれば話は別だと思いますが。
特に地下水位が浅い位置にあるときは要注意。周囲に河川や田があ
る低地だと、地下1mにまで水がきているところもある。こうなると水中
に地下室を造るようなものになる。
防水を完全に行ったら次は断熱。内外温度の差から結露が非常に起
きやすく、断熱処置なしではカビなどの繁殖がしやすく、まず居室には
ならない。(倉庫にもならない)。
そして換気と空調がクリアできて初めて快適な地下室となる。それに
先ほどの、天井と出入り口の防音を施せば、最強の防音室となる。
今迄の当社の地下室施工実績としては、四方を完全に土で囲まれた
ものは無い。3方を囲まれ、1方は道路に面しているものはある(車庫
などを兼ねて)。1方がオープンでも、防水や結露などの問題が起きな
いか、正直ヒヤヒヤものでしたが(多分大丈夫と思う)。
さて、問題はコストである。
簡潔に言えば、地価の高い所なら、お薦めだ。
土地が狭く建物を広げようがない場合、地下スペースの活用は有効。
但し隣家が近くまで迫っている場合、地下深く掘り下げていくのに問
題がある場合も多い。
田舎なら却下。面積当たりの単価は地上建物の3倍はかかる。地下
室6帖造るなら、地上(1階)に10帖造って完全2重壁にしてもおつり
がくる。まぁ、その場合、北朝鮮からのミサイル攻撃の役に立つかと
言われれば、?ですが(笑)。
とまぁこんなところ。F氏如何でしょうか?
因みに、地下室でトラぶっている人の投書があったので、ご参考まで。
地下室建築にはかなりの慎重さが求められるのです。
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千葉/工務店/注文住宅/玉川ハウジング
投稿者 tamagawa : 2010年12月14日 18:20