2009年06月05日
終(つい)の棲家
年をとった人が、家に何を求めるのか?
70過ぎの父とそんな話をした。
父曰く、
「年をとると、人に言えない苦労も増える。一番は体の機能が欠けてくること。
体のあちこちが痛い、目がかすむ、耳鳴りがする、動悸がする、めまいがする、
不整脈だ等々・・・・・ その多くが、医者に診てもらっても「年のせいですね」
で済まされてしまう。
大病や怪我などがあれば、尚更大変だ。
勿論、つれあいも含めて身内のことも心配になる。
まして先の読めない不安な時代だ。出来ることなら心配事は少ない方が良い。
もし、死ぬまで安心して住める自分の家があれば、どんなに安心なことだろう。
出来ることなら、賃貸や老人ホームではなく、小さくても自分の家で最期を迎え
たい。 お前はまだ若いから、そう考えたことはないだろうな。」
・・・・。
そう言う観点で考えたことは恐らくなかった。高齢者の住まいは、
快適に、安全に暮らせるように造るという機能面についての意識
ばかりが先立っていた。
まだまだ私も若造ですな。
投稿者 tamagawa : 2009年06月05日 19:44