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2009年02月17日

建築失敗談-その2

15年ほど前だったか、建物と一体になったピロティ式の車庫(2台分)を作った
ときの失敗談。

施主の方は大きなアメ車のワンボックスを持っていた。2mを遙かに超える高さ
とマイクロバス並の長さでメジャーで測るには大きすぎると判断した私は、車検
証を見せてもらい、大きさを確認した。

その後その寸法をもとに車庫を設計、ぎりぎりだがシャッターも閉まるようにした。

いざ、着工して、完成も間近となったころ、施主さんから電話が。

「車がはいらんぞ」

そんなことは絶対ないはずと現場へ行ってみると、確かにシャッターの下りる余裕
がない状態だ。

「おかしいな、車検証で確認してるのに・・・・。」

改めていろいろ確認していると、意外な事実が発覚。

車体後ろについているスペアのタイヤ分の寸法が、車検証の長さに入っていない。
でかいタイヤの厚みは30cm位あったろうか。これじゃシャッターの下りるスペース
がまるまる足りなくなってしまう。

結局RC造りの車庫を前の道路面までぎりぎりに20cmほど増築し、シャッターがな
んとか閉まるようにした。

施主さんにはさんざん怒られました。当然ですね、設計ミスですから。私もこの時
は平謝りでした。

車検証の寸法って、後ろに取り付けたスペアタイヤは含まれないのですかね・・・。

これを折に、以後は何でも、実際に測り、自分の目で確認をするようになりました。
あわせて、ぎりぎりの設計をするものではないということを思い知りました。

車庫と言えば、図面上では車が入るスペースがあっても、実際は車が停められな
いことがあります。「巾が狭すぎてドアが開かない」 ということもありますし、前面
道路の幅が狭いと、「車庫に入れない」と言うこともあります。

狭いスペースに車庫を計画するときは、前面道路と設計上の駐車スペースを広い
ところで(地面に線などを引き)再現してみて、教習所のように実際車を動かして
みることをお勧めします。車の種類は勿論のこと、運転者の腕でも可能・不可能が
随分と違います。

因みに、私は狭い所に停めるの、かなり苦手です。
車の側面をこすったことは、数知れず・・・。

投稿者 tamagawa : 2009年02月17日 18:07