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2007年09月05日

黒澤映画

志村喬主演の時代を超えた名作、「生きる」が、ハリウッドでリメイクされるらしい。
主演はトム・ハンクス。

実はオリジナルをまだ見ていない。前から見よう見ようと思いつつ、折角ならどこか
の映画館でリバイバル上映しないかななどと、思っているうちに今になってしまった。
こうなりゃレンタルで見るとしようか。

実は黒澤映画は、洋画リメイクものを先に見ることが多く、又、そちらのほうが我々
の世代にはうける。

「荒野の七人」は、ユル・ブリナーが格好良かったし音楽も有名。ずっとオリジナル
の西部劇と思っていた。「七人の侍」を知ったのは随分と後。

「用心棒」もそう。クリント・イーストウッドの超個性的な役造りでマカロニ・ウエスタン
ブームの火付け役となったのが「荒野の用心棒」。因みに監督のセルジオ・レオーネ
は黒澤の崇拝者だったらしい。

そう言えば、スピルバーグもジョージ・ルーカスも黒澤映画で育ったとも言えるほど
影響を受けており、黒澤を師と仰ぐ。アカデミーの名誉監督賞の授与式に黒澤が出
席したとき、プレゼンテイターがその二人だったことは有名。

世界に誇る日本映画の巨匠の作品より、リメイクされた洋画を先に見るなんてちょっ
と皮肉なことだな。他の娯楽作品とは一味違う「生きる」については、まずオリジナル
を見なければと思う。この映画の主人公はトム・ハンクスのような格好良い人間じゃ
ないはず。志村喬のさえない役人姿から湧き出る力強さがきっと醍醐味なんではない
だろうか。


投稿者 tamagawa : 2007年09月05日 23:01